大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(れ)105 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人飯澤進の上告趣意について。

しかし、原判示とその証拠とを対照すると被告人の判示飯場の解散後は判示二五

名の者が一時的に被告人の許を去つたのではなく、それぞれ、山形県下の郷里に帰

つたのであつて、被告人は同人の許を去つた右判示二五名の者から、それぞれ主食

の受配方を依頼されてはいなかつたことが推認できるのであるから、原判決の所論

判示事実(詐欺の事実)の認定は所論のように法令の解釈をあやまつたものとはい

えない。そして原判決は被告人の原審公廷における自白の外、A、B、C、Dに対

する司法警察官代理の各聴取書、並びに押収の主要食糧の販売台帳、同配給通帳の

各記載等の証拠をも綜合してその判示事実を認定しているものであることは判文上

明らかなところであるから、被告人の自白を唯一の証拠として犯罪事実を認定した

ものとはいえない(昭和二二年(れ)一五三号同二三年六月九日大法廷事件判決参

照)。されば原判決をとらえて所論憲法規定に違反すとなす論旨はとるをえない。

よつて旧刑訴四四六条に従い裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

検察官 竹原精太郎関与

昭和二六年四月二六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 眞 野 毅

裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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